『 みなも 』
(Surface of the water)

 2001年、8月。高校を卒業して、北海道の北見工業大学に来て4ヶ月が経っていた。 徐々に学校生活にもなじんだ私は、京都の友人達と会う約束をして、京都へと 帰省することにした。
 2005年現在、京都の舞鶴と北海道の小樽を結ぶフェリーは、ハイブリッド型CRPポッド推進システム と呼ばれる、ディーゼル推進システムと電気式ポッド推進器を組み合わせた 最新鋭の高速船が就航し、わずか21時間たらずで行き来が出来る。しかし当時は、まだ片道30時間。 船中で二泊する長い船旅だった。私が乗船したのは「フェリーらべんだあ」。小樽港に汽笛が響き、 ゆっくりと船が岸壁を離れる。少し遅れて出発する新潟行きフェリーからは乗客がしきりに手を振っていた。
 翌日。カメラを肩に、一人夜明け前の甲板に出てみる。そこには昨日までの涼しい風はない。 湿気をたくさん含んだなまあたたかい空気が私を包む。本州の空気だ。 徐々に空けてゆく空。朝焼けが、珍しくベタ凪になった日本海の波間に映る。京都は変わっているだろうか…








参照
 新日本海フェリー website  三菱重工 船舶・海洋事業本部 website

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